■工房内の様子
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作業場の真ん中あたりにダルマ。左手に溶解炉を置いてあります。
その前にベンチが2つ。 |
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■溶解炉
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つぼ口まで高さがあるので、階段を作る代わりに基礎の段階で40センチ程ピットを掘ってもらいました。
注意しなくてはならないのは、ピットを掘ってもらう場合土中から水がしみ出ないように防水加工を施してもらう事です。
前方下部にある、四角い穴にノズルが入って、灯油が粉霧されます。
上部のドームが上がって、つぼ替えができます。
後部は換熱がほとんどを占めています。
ブロワーは付いていません。煙突の引きだけで酸素を取り込んでいます。
煙突は窯から8メートルのばさなくてはいけない計算だったので、工房自体の屋根をできるだけ高くしました。
工房の頂点は6メートルです。屋根の上に3メートル位煙突が突き出しています。
H :185センチ/W:120センチ/D:210センチ |
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■つぼ
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つぼは、35斤のジャパンつぼ。高さは60センチ程。
30キロぐらい入るかな?
これが少し傾いた状態で、窯の中に入っています。
だから大きい種になると、巻き上げるのが大変です。
浮き輪は入っていません。よく対流する形です。
口が小さいので、あんまり巨大な種は巻けません。
使用可能期間は チャージの仕方次第でしょうが、 7ヶ月もったこともあります。
この画像は使用後のつぼなので、口が溶けています。 |
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■ダルマ(焼き戻し窯)
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内径は40センチぐらいですが、その倍近くの大きさです。
炉材のカタログを見たり、企業に問い合わせるとちゃんと厚みを
計算して出してくれます。
ダルマの壁を触ってもやけどしないような温度にする場合、
これだけの厚みが必要なんです。
皆さんの工房はいかがですか?ダルマの壁からの放熱が少ないせいか、
工房内も比較的涼しいと思います。
足を含まない、H:106センチ/WとD:各165センチ |
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■徐冷窯
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出来た製品を割れないように一晩入れて冷ます窯。
SUSのセンサー1本入れてあります。
ダルマからの熱が上部のトンネルと通って後ろに回るように作られて
おり、Aスキの除冷点492℃になるよう真ん中のダンパーを手動で
上げ下げしています。
ちなみにコントローラーをつける事も可能。
中は2段になっていて、30センチ程の奥行きのエキスパンド鉄板の
天板をどんどん入れていき、その上に製品をのせて奥へ進めます。
内径:H:60センチ/W:45センチ/D:130センチ
ダルマとくっついているので、実際の奥行きは288センチ |
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■バーナー
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荒川さんは灯油のミヤハラバーナーを使っていたのですが、もう廃番で
手に入らないと言う事で手作りバーナーを勧められました。
>>>こちらが参考にしたミヤハラバーナーの図面。
太産企業商事の電磁ポンプESPーYE8VR<SRP>(10700円)を 使っています。
径23センチほどの 普通のブロワーを買ってきて(10000円)、
その口に合うパイプを付けて(知り合いの 鉄工所の方にタダでもらう。)
ゴミになったボイラーから抜いた銅管を中に通し、
先端に上記バーナー横型1号用のシャフト(2000円)と
回転体(2000円)を付けてブロワーの風力で回し、 灯油を飛ばします。
補助に別の拾った小さなブロワ−を使っています。
赤い炎がぐるぐると回りながら、後方に開いている 徐冷窯への穴へ、煙突の引きだけで吸い込まれて行きます。
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■ノズル
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これが窯の前方に差し込まれ、定量ポンプから送られる灯油が通って、
先から霧状に粉霧されます。
手作りのバーナーブロックの穴の大きさや長さ、油が粉霧されるノズルの角度、
穴の径もいろいろ変えてみて、いかに美しく燃焼させるか?それが一番重要です。
ノズルはドイツ製で、荒川さんの窯を作っているみんなでまとめて輸入して安く買っています(1500円)。
この先端のパイプの部分につなげるホースがなかなか見つけられず、 (どういう名称かわからなかった)苦労しました。
五木田が『バイクに付いているのを見たことあるなあ。』とひらめき、
取り引きしていた商社に問い合わせ、株)ブリジストンIPTという会社に辿り着きました。
商品名は『OKエクセル』というものでした。 |
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■計器類のボード
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イワキ製定量ポンプFH-B15VC-100PM1-ATから決まった量の灯油が、
溶解炉とダルマのノズルに送られます。
プロコン(65000円)にはチノー製の記録計AL560-NNNを繋いであり、
溶解炉のセンサー3本(SL1、AL2)と、除冷窯のセンサー2本の温度を拾います。
銅チューブ管の部分中央には電磁ポンプVSC-63A(10000円)が付けてあり、
補助ポンプとして設置しましたが、最近は定量ポンプでは熱の上がり具合が
悪いので、微調整が必要で面倒なのですが、こちらの電磁ポンプで仕事をして、
夜間は定量ポンプに切り替えています。
右側の縦長のものは日本フローセル製の流量計SP-4。
丸いのは圧力計。 ポンプからの振動でイカレないように、グリセリン入りです。 |
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■電動ろくろを使った、平盤
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荒川さんのアイデアです。中古のろくろ(10000円)の盤の上に、鋳物の3センチ厚の鉄板がかぶさっています。(友達に作ってもらいました。)
それだけで盤と鉄板がくっついて、動きません。 盤の径は30センチぐらいです。
荒い砂で削って流し、細かい砂で擦って、その後木盤で磨きます。
まわりにタイヤを付けて砂が飛ばないようにしてあります。
荒川さんは、たらいを切って周りに噛ませて使っています。
ろくろは回転速度(方向も)が自由に決められるので、細かい砂の時はゆっくりにできるので便利です。 |
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